情報社会の負の側面
1.ワンクリック詐欺 数年前にワンクリック詐欺というのが流行った。画面が突然切り替わり という表示が出るのである。 こうした場合の対処法は以下の通りである。
画面には、多くの場合、ほとんど読めないような小さな文字で契約内容を掲載している。しかし、法律的には契約内容を確認する画面がない場合、1回クリックしただけでは「契約」は成立しない(消費者契約法)。「ご契約ありがとうございました」と画面に出ても、契約そのものが成立していないのである。 そのことをきちんと理解していないと、「利用規約をきちんと読まないで契約してしまった私が悪いのだから」とか「家族に知られると恥ずかしいから」とか、「職場に乗り込んでこられたらどうしよう」などと、よけいな心配して払ってしまう人がいるのだ。 ましてや、入金が遅れたら1日につき1000円の遅延料金が加算されますなどと書いてあると、もう、どうしていいかわからなくなってしまう人も少なくないはずだ。人間の弱みにつけ込んだ悪質なやり口である。
2.生徒からの相談
あるとき、2人の生徒からワンクリック詐欺の「架空請求」の相談を受けた。一人は男子で、もう一人は女子であった。幸いにして、男子生徒は私の指示通り行動して事なきを得た。 もう、怖くて怖くて涙が止まらないという訴えであった。この例などは、たぶん氷山の一角であろう。知り合いの教員の中には、3万円を払ってしまったと話してくれた人もいた。
3.新手の架空請求詐欺 2011年7月、新手のワンクリック(ツークリック?)詐欺事件がまた横行し始めたという報道があった。今度の手口は、 「スパイウェア」や 「不正ソフトのインストール」 による PC 内部への進入という方法である。これに引っかかると、ワンクリックウェアは10分おきに請求ダイアログを画面に表示させる。パソコンの電源を入れている限り、10分おきに例の「ご入会ありがとうございました」の画面がわいせつ画像とともに表示されるのである。たまったものではない。 不正ソフトがインストールされているというメカニズムを知らなければ、今度こそ本当に、個人情報を知られてしまったのではないかと心配 したとしても無理はない。精神的苦痛と恐怖は計り知れないと想像される。先日、800万円をむしり取られたトラック運転手がいたという報道もあった。こうした不正ソフトをインストールしてしまった場合、次のように対処すれば解決する。
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